慈本寺 御住職の法話

【等門流に於いては御抄を心肝に染め極理を師伝して】  極理は師伝される

【等門流に於いては御抄を心肝に染め極理を師伝して】 極理は師伝される 【相伝の仏法】 仏法は仏知見(仏の覚り)を衆生に、開き・示し・悟らしめ・入らしめんとする教法です。 もともと仏教にあっては相伝・相承が重んじられ、釈尊は迦葉(かしょう)に天台…

【只南無妙法蓮華経とだにも唱え奉らば滅せぬ罪や有るべき、来たらぬ福や有るべき】 成仏が叶う信心

【只南無妙法蓮華経とだにも唱え奉らば滅せぬ罪や有るべき、来たらぬ福や有るべき】 成仏が叶う信心 【組織利用される大聖人様の御書】 本日は、ただ今全員で拝読申しあげました「顕立正意抄」の 「我が弟子等の中にも信心薄淡(うす)き者は、臨終の時阿鼻獄(…

【父母となり其の子となるも必ず宿習なり】  子ばかのススメ

【父母となり其の子となるも必ず宿習なり】 子ばかのススメ 【親を捨てろと説く学者】 先日、同期生である本山の本種坊さんより、衝撃的なタイトルの本の存在を教えていただきました。 『もう親を捨てるしかない』(幻冬舎新書)というタイトルで、著者は宗…

【法の妻子眷属をば連連教化すべし】  理想的な親とは

【法の妻子眷属をば連連教化すべし】 理想的な親とは 【理想的な家庭環境】 先月は、「子ばかのススメ」と題して、子供としての立場から親への報恩や心構えについてお話しをさせて頂きました。 今日は親の立場として子供や家族と、どう接していけばいいのか、…

【湿れる木より火を出だし、乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり】生命が変わり、環境が変わり、生活が変わる

【湿れる木より火を出だし、乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり】 生命が変わり、環境が変わり、生活が変わる 【支部登山とお目通り】 先週の支部登山は、晴天に恵まれ、常に富士山が見えている状態でした。十二月だというのに汗ばむ陽気で、清々し…

【法水は慢の高山に留まらず、何に依ってか大道を得ん】法華講衆としての筋

法華講衆としての筋 平成新編 日蓮大聖人御書(大石寺) 作者: 平成新編日蓮大聖人御書編纂会,阿部日顕 出版社/メーカー: 大日蓮出版 発売日: 2018/10/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 【法水は慢の高山に留まらず、何に依ってか大道を得ん】 …

【法華経を信じ給うとも謗法あらば必ず地獄にをつべし】 うるし千ばいに蟹の足一つ

【法華経を信じ給うとも謗法あらば必ず地獄にをつべし】 うるし千ばいに蟹の足一つ 【創価新報による中傷】 本年、1月18日付けの「創価新報」に、私の中傷記事が載りました。 まずは、創価学会の体質を如実に顕している記事を紹介します。 聖教新聞 平成…

【たとい根鈍なれども罪なければ得道なる事これあり、修利槃特等是なり】  敬虔なる信心

【たとい根鈍なれども罪なければ得道なる事これあり、修利槃特等是なり】 敬虔なる信心 【利己主義が蔓延する世界】 アメリカ大統領にトランプ氏が就任してからというもの、世界中が落ち着かなくなり始めたと感じていたところへ、金正男(キム・ジョンナム)氏…

【苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらき、苦楽ともに思ひ合はせて、南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ】  自受法楽の人生

【苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらき、苦楽ともに思ひ合はせて、南無妙法蓮華経とうちとなへゐさせ給へ】 自受法楽の人生 本日は、大聖人様の御書の中でも有名な『四条金吾殿御返事』、別名『衆生所遊楽御書』を元に、お話しをさせていただきます。 一切衆…

【三世の中に未来の事を知るをまことの聖人とは申すなり】  占いで幸せにはなれません

【三世の中に未来の事を知るをまことの聖人とは申すなり】 占いで幸せにはなれません 【青梅一の占い師?】 インターネットに『ヤフー知恵袋』というサイトがあります。様々なジャンルの質問を投げかけると、閲覧して答えを知っている方が、気軽に答えを投稿…

【御臨終のきざみ、生死の中間に、日蓮かならずむか(迎)いにまいり候べし】  あざとい葬儀

【御臨終のきざみ、生死の中間に、日蓮かならずむか(迎)いにまいり候べし】 あざとい葬儀 【葬送の仕事師】 井上 理津子氏の『葬送の仕事師たち』(新潮社)という本を読みますと、葬儀にたずさわる様々な分野の方々の、真摯な姿勢、苦労が書かれています。 …

【此の経は即ち為れ閻浮提の人の病の良薬なり】  病苦を乗り越える

【此の経は即ち為れ閻浮提の人の病の良薬なり】 病苦を乗り越える 【死んで終わりではない】 東大病院救急部長を勤められ、現在、東京大学名誉教授をされている、矢作(やはぎ)直樹という医師がいらっしゃいます。 2011年、死後世界の存在を主張した『人…

【ちりしはな をちしこのみもさきむすぶ などかは人の返えざるらむ】  喪失感(愛別離苦)を乗り越えて

【ちりしはな をちしこのみもさきむすぶ などかは人の返えざるらむ】 喪失感(愛別離苦)を乗り越えて 【ロス症候群】 最近、みなさんも「○○ロス」という言葉を耳にされる機会があろうかと思います。 少し古いですが、好きなドラマが終わったときには「あま…

【法華経供養の功徳かさならば、あに竜女あとをつがざらん】  嫉妬重なれば毒蛇となる

【法華経供養の功徳かさならば、あに竜女あとをつがざらん】 嫉妬重なれば毒蛇となる 【クレーマーだらけの世の中】 現代社会は、携帯電話やパソコンからインターネットを通じて、どんな人でも自分の考えや思いを簡単に発信できるようになりました。 少し前…

【いにしへの聖人賢人と申すは、命を仏にまいらせて仏にはなり候なり】  命を仏にまいらせる信心

【いにしへの聖人賢人と申すは、命を仏にまいらせて仏にはなり候なり】 命を仏にまいらせる信心 【志を持って、命を仏に捧げる】 本日は皆さんと共に、どの様な信心をして行けば、御本尊様から功徳をいただけるのかということを、考えてみたいと思います。 …

【小乗教・大乗教並びに法華経は文字はありとも衆生の病の薬とはなるべからず。】  本物の良医

【小乗教・大乗教並びに法華経は文字はありとも衆生の病の薬とはなるべからず。】 本物の良医 【架空の仏】 仏教で説く仏とは、教典の中には阿弥陀仏とか、大日如来とか、或は薬師如来とか数多くの仏の名が説かれています。これは、その教義の内容や程度によ…

【願わくは我が弟子等大願ををこせ】  仏の大いなる願いとは

【願わくは我が弟子等大願ををこせ】 仏の大いなる願いとは 【仏の願い】 私達が、朝晩唱えている「法華経如来寿量品」の一番最後の経文は「毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身」とあります。訓読みしますと、『毎(つね)に自ら是(こ)の念を作(な)…

【日蓮は日本国の諸人に主師父母なり】  日蓮正宗の信心

【日蓮は日本国の諸人に主師父母なり】 日蓮正宗の信心 本日は、平成三十年最初の初御講にあたりまして、新入講者もいらっしゃいますので、日蓮正宗の信心の基本をお話しさせて頂きたいと思います。 【法力を信じる】 世間的な信仰というのは、商売繁盛や学…

【人久しといえども百年には過ぎず】  但一睡の夢

【人久しといえども百年には過ぎず】 但一睡の夢 おかげをもちまして、私は来る二月二十六日、慈本寺住職・赴任十周年の佳節を迎えることと相成りました。 これもひとえに仏祖三宝尊をはじめ、日如上人猊下様をはじめ諸先輩方はもちろんのこと、何より皆様方…

【教主釈尊の出世の本懐は人の振る舞いにて候けるぞ】 一生成仏の道

【教主釈尊の出世の本懐は人の振る舞いにて候けるぞ】 一生成仏の道 【信仰の目的】 私たちが信心する目的は何でしょうか? ・経済的な問題を何とかしたい ・人間関係で悩んでいる ・亡き家族の供養をしたい ・将来が不安だし、死ぬのが怖いなど、入信の動機…

全ては己の宿業なり

【定業すら能く能く懺悔すれば必ず消滅す】 全ては己の宿業なり 【信心にさほど興味が無い】 ある時、『女性の本音川柳』というブログをながめていると、「忙しいのではなく、時間を作るほど興味が無いだけ」という歌が載っていました。 この歌を前にし、し…

キリスト教の懺悔と仏法の懺悔滅罪

【定業すら能く能く懺悔すれば必ず消滅す。何に況んや不定業をや。】 キリスト教の懺悔と仏法の懺悔滅罪 《平成三十年四月二十八日 支部総会の砌》 みなさん、第28回慈本寺支部総会、誠におめでとうございます。 本日は快晴の中、総会が開催でき大変嬉しく…

親に笑顔を贈りましょう

【親によき物を与へんと思ひて、せめてやる事なくば一日に二三度えみて向かへとなり】 親に笑顔を贈りましょう 【親には笑顔で】 大聖人の『上野殿御消息』南条時光殿への御手紙の中に、「父母に孝あれとは、たとひ親はものに覚えずとも、悪しざまなる事を云…

御本仏日蓮大聖人の御慈悲

【一切衆生の同一の苦は悉く是日蓮一人の苦なり】 御本仏日蓮大聖人の御慈悲 末法濁悪の世に御出現になられた日蓮大聖人様は、主師親三徳兼備の御本仏です。よって、大聖人様は、立宗以降、一切衆生を救済せられるために身命を捧げられました。これは古今東…

全ての人に仏性が有る

【衆生の心は皆善につけ悪につけて迷を本とするゆへに仏にはならざるか】 全ての人に仏性が有る 【はじめに】 涅槃経に「一切衆生悉有仏性(しつうぶっしょう)」という有名な御文があります。【一切衆生に悉(ことごとく)仏性有り】と読みます。一切衆生は…

日蓮正宗の御授戒について

【此の五字の内に豈万戒の功徳を納めざらんや】 日蓮正宗の御授戒について 《はじめに》 皆さんの中には、幼少の頃お寺にて御授戒を受けたという記憶が、かすかに残っているだけで、未だに御授戒の深い意味など分からないという方も、いらっしゃると思います…

以信代慧の修行

【慧又堪へざれば信を以て慧に代ふ。信の一字を詮と為す。】 以信代慧の修行 1、 三学 釈尊が説いた仏教の中で、法華経が最高の教えであるという事は、現在でこそ仏教界全体においても通説になっていますが、大聖人様が御在世であった鎌倉時代は念仏信仰と…

神天上法門について

【早く天下の静謐を思わば須べからく国中の謗法を断つべし】 神天上法門について 十一月四日、おかげさまで慈本寺の御会式を盛大に奉修することができました。また、今月の二十日と二十一日には、本山で御会式が執り行われます。 その御会式で奉読されるのが…

三世の生命観と寒苦鳥

【仏法は聞き難くして、一眼の亀の浮木に遇ふよりも難し】 三世の生命観と寒苦鳥 【一眼の亀の喩えが教える会い難き正法】 日蓮正宗の信仰する上で大事な、三世にわたる生命観ということについて、少々お話を申し上げたいと思います。 日蓮大聖人の御書には…

これが運命とあきらめてはいけない

【仏法の鏡は過去の業因を現ず】 これが運命とあきらめてはいけない 【三世の生命】 私達は一生の中において、自分自身の努力や智慧では解決できない出来事に遭遇することがあります。例えば台風や地震などの自然現象による災害であったり、自らには過失のな…