法華経 20

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「但楽つて大乗経典を受持し、乃至余経の一偈をも受けざれ」文。此の文の意は年紀かれこれ煩はし、所詮法華経より自余の経をば一偈をも受くべからずとなり。然るに八宗の異義蘭菊に、道俗形を異にすれども、一同に法華経をば崇むる由を云う。されば此等の文をばいかゞ弁へたる。正直に捨てよと云ひて余経の一偈をも禁むるに、或は念仏、或は真言、或は禅、或は律、是余経にあらずや。今此の妙法蓮華経とは諸仏出世の本意、衆生成仏の直道なり。されば釈尊は付属を宣べ、多宝は証明を遂げ、諸仏は舌相を梵天に付けて皆是真実と宣べ給へり。此の経は一字も諸仏の本懐、一点も多生の助けなり。「聖愚問答抄上」388 

日蓮大聖人御金言義類別入文集

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